昨今は一時期の日記ブーム（？）を経てblogが多くなっています。かく言う私も内容の更新に集中できるという点から、今ではblogに移行しています。しかし昔、インターネット創世記から一般に流通し始めた頃は個人サイトを持つことが非常に流行していた時期がありました。私も（その辺の人よりは少し早いタイミングですが）そのような流れを汲んで今に至っています。
一番最初は……何だったんだろうな。自分でも何のサイトだったかよく覚えていません。というよりは、その当時非常に多かった"個人のサイト"という面が強すぎて、具体的に何のサイトだったのか全面的に押し出されていなかった気がします。主に草の根BBS時代の面々とやり取りする事が多かった時期でしょうか。開発面からのOLS発表の場、MM（マッチメーカー）に加え、手を出し始めていたTCGとほんと雑多でした。
が、ある時ふっと思い立って、ばっさりと断ち切ってTCG専門にしてみた事がありました。ちょうどアクエリアンエイジに手を出した頃でもあり、それ専門として立ち上げなおしたわけです。それは"私のサイト"ではなく"アクエリのサイト"であり、私という存在はその裏面に隠れるというものでした（結果的には、～～の管理人の私、という意味で広まってはしまったわけですが）。
その結果、知人友人だけではなく、まったく見ず知らずでありながら共通の趣味を持つ方との交流の場として機能していったりと。その時点で、"～～のサイト"という形は余程の有名人でもない限りは成り立たず、見に来る人は"人に興味がある"のではなく"事柄に興味がある"のだと確信できたわけです。今となっては当然であり、またこのように記されると当たり前と思うことかもしれませんけどね。ちなみに日記という形はこの頃から付け始めています。
その後、誘われてラグナロクオンライン（RO）を始める事に。同時に環境が様変わりしたこともあり、一時アクエリから手を半ば以上引くことにもなりました。そのような状態で専門サイトとしての更新を続けるのが困難な事もありあっさりと閉鎖させる事に。というより、同時進行でRO専門（というより、ROでの私）のサイトを立ち上げていたわけです。
これは"～～のサイト"に属していながら"ROのサイト"というものでした。そういう意味では訪れる人は"（ROでの）私"に興味のある人でしかないわけですが、良い事か悪い事か訪れる人は徐々に増えていっていました。ただ自分自身、これでよかったのかは結構不明です。あ、言うまでもなく、このサイトは今は亡き"御影屋本舗"です。
そうして訪れる人は増えていたわけですが、一般的と呼べるものではありませんでした。そりゃ当然、星の数ほどあるROの個人サイトの１つでしかなかったわけです。特に何に秀でているわけでもない"私"の個人サイトなんて、所詮は知人となった人の訪れる場所でしょう。
そんな思いがあったわけではありませんが、ある頃より思い立って情報をまとめて、自分の思ったとおりのサイトとして「本殴りプリースト」という分類のサイトを立ち上げました。狂書家を表す言葉から名づけた例の場所、"Bibliophile"がこれに当たります。何度もカウンタリセットしているのでそうは見えませんが、実はかなりのアクセス数でした。ていうか転送量の問題で１回忍者から警告きたよ（笑
Bibliophileはそういう意味で、私が昔から考えていた事を１つ１つ忠実に守りながら作ったサイトでした。とにかく簡素に、テキスト主体で、ブラウザ非依存に。そしてサイトの方向性をきっちりと。ソースを見てもらえれば判ると思いますが、私は非常に"プログラマ的"な記述を常にしています。それは日記でも同様です。プログラマ的に日記を書くのもどうなんだ、という話もありますが（笑。
特に宣伝等したわけではないのですが、Bibliophileのアクセス数は転送止められるぐらいに一時は膨れ上がりました（それを防ぐ為に画像の一部をmcuへ避難させたりしたのは今となっては昔の話です）。その原因はアプリコットカフェ（聖職者掲示板）の殴りプリスレに、本殴りサイトとして紹介され（てしまっ）た事でした。これにより、それまで口コミ等でしか広まっていなかったURLが広まる事になりました。まあ、それを知りながらあんな個人的な内容を日記（notes）に書き続けるのが私だったわけですがｗ
その後、諸事情（ここを訪れている数人は明らかに関係者ですが）によりnotesの更新を停止し、同時に今まで手を出していなかったblogを使う事になりました。これは今までと違い、方向性が"日記"というものに絞られるという面で優れている手段だと判断したわけです。同時に情報発信としてのサイトという形に疑問と限界を感じるようにもなりました。個人で発信できる細切れな情報に、そんなリソースを使うのだろうか、と。
雑多な情報をも取り混ぜて、私はblogに記すようにしています。これは当初の"方向性"という面から外れている問話もありますが、今の方向性は明らかに"私に興味のある人だけ見ろ"です。決して"マビノギのblog"でも"アクエリのblog"でもありません。
関係のない話を少し。blogのほとんどは、RSS配信というものが可能となっています。書き込まれた記事を最新情報としてRSSで提供するシステムですね。これはblogが自動的にリンクしながら作っているので書いている本人は何も意識しないものです。
が。覚えている人が居るかは判りませんが、実はこれ、私は御影屋本舗の頃に手動でやっていました。当時はまだRSSという言葉すら一般的ではなく、私自身これを記す為にutf対応のエディタを使ったりとかなり試行錯誤した記憶があります。今となっては良い経験ですけどね。
何が言いたいかと言うと、サイトとか公開し初めて10年経つんだな、ということです。
その間に私が得たものは、素通りされない、来てくれる人が最後まで読みたくなる文章を書くように心がけよう、という事でした。拙い文章力しか持ち合わせてはいないのですが、何も心がけないよりはマシになるのでは、と思って挑戦したのが前blogである"Note of bibliophile"なのです。あのblogはblogでありながら、単なる日記とは異なるアプローチを取っていました。記事は議題であり、読んだ人にある程度の疑念を抱かせる内容を中心として記していました。そしてそれに対して反論をコメントとしてもらい、それに対して理屈と事実関係で説明する……そう、議論の場であったわけです。
七海氏に以前これは語った為にmixiに記されてもいるのですが、これは非常に難しい試みでもありました。最後まで読んでもらう為に、興味を持たれる文章でなければならない。同時に、ある程度の疑念を抱いてもらわなければならない。納得させるのが目的ではないのだから。
今はもうあんな事をする気力もありませんが（結構疲れるのですよ）、いい経験だったと思います。
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