TCGに於いて、一般的に用いられるのはディールシャッフルと呼ばれるもの。縁がないと理解しづらい事と名称を知らない場合があるかもしれないけれど、順番に予め決められた山に積み分けた後に、その山を重ねて1つにするというシャッフル。
5山切りや10山切り、6山切り等の言い方をされる事も。マシンガンシャッフルと呼ばれる事もあるけれど、実際はマシンガンシャッフルはリフルシャッフルの事を指すのでこれは誤り。
このディールシャッフル、そのままだと意図的な法則性を持たせることが可能です。コレを利用してのイカサマというのは業界では有名な話。それ故に、必ず
相手にシャッフルさせる事と、
相手がシャッフルした後は自分でシャッフルしないことという大原則があります。後者は理解していない人はやっちゃいがちですが、禁則事項です。
図解(?)してみましょう。
シャッフル前:
AAAAABBBBBCCCCCDDDDD
このような20枚の束を、5つの山を使ったディールシャッフルする事を考えましょう。すると、以下のような5つの山が出来上がるはずです。
1山目:ABCD
2山目:ABCD
3山目:ABCD
4山目:ABCD
5山目:ABCD
ディールシャッフルは、これらを1つにまとめるのですから、最終的に出来上がる山札は以下のようになります。
ディールシャッフル後:
ABCDABCDABCDABCDABCD
お分かりでしょうか。ディールシャッフルは、1枚づつシャッフルする構造上から完全にコントロールすることが可能なのです。
例えば、ドロー+1を持つキャラクターの存在が重要なアクエリアンエイジ。上記のAをドローキャラクタ、BとCをキャラクタ。Dをそれ以外のカード、と予め分けてからディールシャッフルを行うと、シャッフル後は一定間隔ごとにドローキャラを引ける山札になります。
AをタロットディーラーにしてBをファラオの呪い、あるいはAをウェイトレスにしてBをキネティックショット、とするとどのような結末が見えるかは説明するまでもないですよね?
そして、それを悪用したシャッフルがあります。悪用というより、逆用でしょうか。
例えば、先ほどのシャッフル後の山札。これを、4山を用いたディールシャッフルするとどうなるでしょうか。イメージしづらい事なので、実際にやってみましょう。
シャッフル前:
ABCDABCDABCDABCDABCD
1山目:AAAAA
2山目:BBBBB
3山目:CCCCC
4山目:DDDDD
ディールシャッフル後:
AAAAABBBBBCCCCCDDDDD
あれ、なんか戻ったお^^
既に気付いている人も居るでしょうが、通称積み込みです。シャッフル前にカードを規則的に並べるのは立派な積み込み行為の予備軍です。
山札枚数/相手の山の数でディールシャッフルし直す事をリバースシャッフルと言います。通常の対戦ではあまり歓迎される行為ではありません(相手を疑ってるようなものですので)が、明らかに疑わしいと思った場合に取る自衛策でもあります。積み込みをしている可能性がある、という事を理由にジャッジやレフリーに掛け合えませんからね…。
60枚山札を相手が10山で切ったら、6山で。
60枚山札を相手が5山で切ったら、12山で。
40枚山札を相手が10山で切ったら、4山で。
40枚山札を相手が5山で切ったら、8山で。
決して難しくはありません。
ちなみにディールシャッフル後、他のシャッフルを一切しない人にはリバースシャッフルしてあげるのが礼儀かもしれません。逆に他のシャッフルをするような人に対してするのは時間の無駄という事も多いです。
もっとも、他のシャッフルを可逆シャッフルする人もいるので注意が必要です。対戦前から試合は始まっていますよ。
アクエリ初期の頃、対戦後にドローキャラだけ抜き出してデッキの前に固め、シャッフルする人が多かったですがすべて積み込みです。もっともアクエリは比較的「行儀のいい」人が多かった為、互いにシャッフルする事には非難も何もなかったので実際に積み込みになるケースはそれほど多くなかったわけですが。
ま、怪しい人は居たけどね。
某脳波弐式氏とか。
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